PL/BSを読むのが苦手な人へ

損益計算書のPLと貸借対照表のBSは、
毎月税理士に算出してもらっているかと思います。


しかし、このPL/BSを読みこなせてる社長や経営者は、
以外にも少ないというのが事実です。


ちなみに、私自身も起業してから数年は、
全然良く分かっていませんでした。


損益計算書であるPLの方は分かっても、
貸借対照表のBSは全然サッパリでした・・・笑。


勘定科目が見慣れない漢字ばかりで、
ちょっとアレルギー反応があったくらいです。


PL/BSを完全に理解できていなくても、
年商や売上は順調に上がっていたので、
読めないことを気にしていませんでした。


しかし、銀行からの借り入れを検討する段階で、
PL/BSが読めないとマズイことに気づき、
そこから勉強をして今は読めるようになっています。


会社売却や事業売却の際の財務DD(デューデリジェンス)を
税理士ではなく私自身が出来るまでになりました。


また、税理士の仕訳や帳簿のミスや
間違いにも気づいて指摘できるほどです。


ちなみに、経営者はPLを重視するのではなく、
BSを重視して経営していった方が良いです。


PLはあくまでも収支だけが分かるのであって、
会社にとって重要な指標はBSにあるからです。


毎年のPLの積み重ねが、BSに現れるので、
BSを意識することは非常に大事です。


ただ、このBSを読めるようになるには、
ちょっと勉強が必要です。


読めるかどうかを見極める上で、
1つ問題を出したいと思います。


「最新のBSを見て、今期消費税をいくら収める
必要があるか分かりますか?」


パッと計算できるなら、ある程度読める
と言っても良いと思います。


もし、分からないのであれば、
簡単に押さえるべき要点を説明するのと同時に、


勉強するのにおススメな書籍を紹介するので、
この先を読み進めてみてください。


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営業利益=経常利益は、経営者として失格!?

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まずは、PLについてポイントを解説します。


多くの中小企業やベンチャー企業のPLは、
営業利益=経常利益になっています。


ほぼ同じ金額になっていることが大半ですが、
これは経営者としては、ちょっとマズイです。


このようなPLを見た瞬間に思うのが、
補助金や助成金を活用出来ていないということ。


国からもらえるお金を上手に活用していると、
営業外収益の部分に金額が入ります。


また、会社として投資をしていて、
そのキャピタルゲインが入るようになってると、
営業収益の部分に金額が入ります。


本業以外での収益があるというのは、
長く会社を経営していく上で大事なことです。


本業は良い時もあれば、悪い時もあったりします。


そのアップダウンに影響されないように、
本業以外で収益が上がる仕組みを持ってることは、


経営を安定させる上で大事なことなので、
少し意識してみると良いかもしれません。


100年以上続いている長寿企業は、
本業+投資で稼いでいるところが多いです。


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BSで一番大事な数字は、現預金がいくらか?

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では、BSについて触れていきます。


まず、色々な勘定科目がある中において、
一番大事なものは現預金になります。


PLには、今会社に現金がいくらあるか書かれてません。


会社は赤字でも潰れることはありませんが、
現金が無くなったら潰れてしまいます。


例え、黒字であったとしても、
現金がゼロになったら倒産します。


なので、現預金がいくらあるのかは、
必ず確認しなければいけない勘定科目になります。


そして、いくら現金があれば良いかの話ですが、
最低でも月商の2倍の現金を保有しましょう。


理想は、月商の5倍くらいの現金です。


万が一、売上が0円になってしまった場合に、
何ヶ月会社が持つのかどうかを意識して、
現預金が足りないのであれば借入しましょう。


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無借金経営よりも実質無借金経営の方が大事

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無借金経営を自慢する人がたまにいますが、
正直に言って経営者としては失格です。


自分でアホ経営者と言っているのと同じです。


そもそもBSが本当の意味で理解できていれば、
無借金で会社を経営することはできないことが、
分かるはずだからです。


月末締めの翌月末支払いの支払いサイクルは、
1ヵ月間の借金をしているのと同じことです。


BS上では、買掛金という科目になります。


この買掛金は、超短期借入金と同じであり、
実際には無借金にはなり得ないわけです。


また、無借金で一度もお金を借りたことがない会社は、
ある意味で金融機関から信用がゼロな状態です。


銀行はお金に困った時に貸してくれる所ではなく、
お金を持っている会社に貸そうとします。


金融機関との信用作りのためにも、
お金が必要でなくても借入をした方が良いです。


ちょっと話は逸れましたが、
大事なのは無借金ではなく、
実質無借金で経営をすることです。


銀行や金融機関から借り入れをしていても、
その金額以上に現金を持っていることを
実質無借金経営と言います。


なので、固定負債の金額よりも現預金が大きければ、
貸し剥がしにあったとしても大丈夫なわけです。


会社は現金がゼロになったら黒字でも潰れます。


潰れない会社にするためにも、
長期借入をして現金を保有しましょう。


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自己資本比率は何%であるのかをチェック!!

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借入をして固定負債が増えると、
自己資本比率が下がります。


自己資本比率とは、
総資本のうち純資産の占める割合。


ちょっと分かりづらいですね・・・笑。


言い方を変えると、


「全体の資産で返済しなくていい資本がどれだけあるか」


になります。


分からなければ税理士に自己資本比率が、
何%なのかを出してもらってください。


この数字が、30%以上であれば大丈夫です。
逆に、10%以下だと危険な推移です。


金融機関から無担保無保証で借り入れするためには、
最低でも20%以上の自己資本比率が求められます。


毎年黒字で経営していき、税引き後の純利益が、
BSの繰越利益に溜まっていくと自己資本比率は、
どんどん上がっていくかたちになります。


自己資本比率を高めるためには、
変な節税して赤字にするのではなく、


きちんと法人税を支払って、
BSの純資産を厚くしていきましょう。


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利益剰余金が配当を受け取れるMAXの金額

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BSの項目で純資産の部に利益剰余金があります。


これは、会社の内部留保に当たるものです。


この利益余剰金の金額は配当することができます。


未上場の中小企業だと配当の意識が無いですが、
この利益剰余金は全額配当に回すことも可能です。


個人で会社の株を持っている場合に配当すると、
総合課税になってしまい最高で55%税金取られますが、


資産管理会社で株を持っていて配当すると、
無税になったりします。


資産管理会社で会社の株の1/3以上持ってれば、
益金不算入制度が適用されて無税になります。


配当は株主総会の決議をすれば、毎日でも毎月でも、
いつでも好きに配当できます。


私は、資産管理会社と益金不算入制度を活用して、
無税で配当を受け取っています。


このスキームを知らない経営者や社長も多いので、
税理士に相談をして実施を検討してみてください。


以上、簡単にPL/BSのポイントを解説しましたが、
より深く理解して読めるようになるために、
おススメの書籍が1冊あります。


『12歳でもわかる!決算書の読み方』


という書籍です。


タイトルの通り、凄く分かりやすく解説されてます。


電子書籍もあるので、是非読んでみてください。

→ https://www.amazon.co.jp/dp/4894513854

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